在宅ワークで疲れないマウスの選び方|疲れには2種類ある

在宅ワークで疲れないマウスの選び方|疲れには2種類ある PC・周辺機器

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「疲れないマウス」で検索すると、おすすめ20選、人気ランキング15選、といった記事が並びます。開いてみると、選び方の説明は3行ほどで、あとはひたすら商品が続きます。

そして、そこには縦型マウスとトラックボールが、どちらも「疲れにくい」という同じ棚に並んでいます。

ここに問題があります。この2つが解決している疲れは、別物だからです。

エルゴノミクスマウスを買ったのに疲れが変わらなかった、という経験はないでしょうか。製品が悪かったのではありません。疲れの種類と、買ったものが合っていなかっただけです。

この記事では、まずマウスの疲れを2つに分けます。分けてしまえば、選ぶものは自動的に決まります。

マウスの疲れには2種類ある

一日マウスを使ったあとの「疲れた」は、実際には2つの別の現象です。

ひねりの疲れ(手首の甲・前腕に出る)

ふつうのマウスを握るとき、手のひらは下を向いています。この状態は、腕をねじって固定している姿勢です。

試しに、腕をだらんと下げてみてください。手のひらは体のほうを向くはずです。それが力の抜けた自然な向きで、マウスを持つときはそこから90度ねじっていることになります。数分なら何ともありませんが、これを8時間続けると、手首の甲側や前腕がだるくなってきます。

これがひねりの疲れです。

移動の疲れ(肩・上腕に出る)

もうひとつは、動かすことによる疲れです。

カーソルを画面の端から端まで動かすとき、マウス本体も机の上を移動します。動かしているのは手首だけのように感じますが、実際には肩から先の腕全体が動いています。1回は小さくても、一日に何千回も繰り返します。

しかも机が狭いと、マウスがすぐ端に着いてしまい、持ち上げて戻す動作が加わります。この「持ち上げて戻す」が入るたびに、肩の仕事が増えます。

これが移動の疲れです。

自分がどちらかを見分ける

症状の出る場所で分かります。

症状 疲れの種類 効く形状
手首の甲側・前腕がだるい ひねり 縦型マウス
肩・上腕・肘が疲れる 移動 トラックボール
狭い机で、マウスを何度も持ち上げて戻している 移動 トラックボール
夕方になると腕全体が重い 両方の可能性 症状の強いほうから

縦型マウスを買ったのに肩が疲れたまま、という場合、それは移動の疲れです。縦型は腕のねじれを直しますが、動かす量は1ミリも減りません。だから効かないのです。

逆もあります。トラックボールにしたのに手首の甲がだるいなら、それはひねりの疲れが残っているということです。

判断がつかないときは、明日1日だけ観察してみてください。マウスを持ち上げて置き直した回数を数えるのがいちばん簡単です。何度も持ち上げているなら、移動の疲れが確実に混ざっています。持ち上げる動作がほとんど無いのに疲れるなら、ひねりのほうです。

もうひとつの見分け方は、疲れが出る時間帯です。ひねりの疲れは、じわじわ蓄積して夕方に出ます。姿勢が固定されていることが原因なので、作業量とはあまり関係がありません。移動の疲れは、作業量に比例します。表計算やデザインなど、カーソルを大きく動かした日ほど強く出るなら、こちらです。

ひねりの疲れ →縦型マウス

手のひらを下に向け続けるのがつらいなら、向きを変えるのが答えです。

握手の向きで持つ

縦型マウスは、手を横向きにして持ちます。人と握手をするときの手の向きです。さきほど腕をだらんと下げたときの向きに近いので、ねじりが減ります。

ワイヤレスの縦型で、静音タイプです。複数の機器に登録して切り替えられるマルチペアリングに対応しています。静音なので、家族が寝ている時間に作業する場合にも向いています。

縦型の弱点も知っておく

薦める前に、正直に書いておきます。縦型には弱点があります。

  • 慣れるまで数日かかる。最初はカーソルが思ったところに行きません
  • 細かい作業は最初やりにくい。画像編集など、1ピクセル単位で狙う作業は慣れが要ります
  • 持ち運びには向かない。かさばります

このあたりを許容できるなら、ひねりの疲れには素直に効きます。

サイズが合わないと逆効果になる

もうひとつ大事な点です。手に合わないサイズを選ぶと、かえって余計な力が入ります。

小さすぎれば指先で支えることになり、大きすぎれば握り込むことになる。どちらも新しい疲れを作ります。特に手が大きい人は、標準サイズだと足りないことがあるので、選び方に別の観点が必要です。

移動の疲れ →トラックボール

肩や上腕が疲れているなら、打ち手はひとつです。マウス本体を動かすのをやめることです。

本体を動かさない、という解決

トラックボールは、指でボールを転がしてカーソルを動かします。本体は机に置いたまま動きません。腕を動かす必要がなくなるので、肩の仕事がそのまま消えます。

親指でボールを操作するタイプです。8つのボタンがあり、傾けてスクロールできるチルト機能が付いています。有線でも無線でも使えるので、机の状況に合わせて選べます。

この形の効きどころは、机の広さと無関係になることです。マウスパッドぶんの場所すら要りません。狭い机で毎回マウスを持ち上げている人には、これがそのまま効きます。

トラックボールの弱点も知っておく

こちらも正直に書きます。

  • 慣れに時間がかかる。縦型より長く、人によっては1〜2週間かかります
  • ボールの掃除が要る。使っていると転がりが渋くなるので、たまに外して拭く必要があります
  • 細かい描画作業には向かない。イラストや精密な選択作業をする人は、用途で使い分けることになります

慣れの期間を許容できるかどうかが、いちばんの分かれ目です。

買う前に:狭い机が原因なら設定でも改善できる

もうひとつ正直に書いておきます。移動の疲れの一部は、買わずに減らせます。

マウスの移動距離は、感度の設定で変わります。感度を上げれば、同じ距離を動かすのに必要な物理的な移動量が減ります。狭い机でマウスが端に着いてしまうという悩みは、設定を見直すだけで軽くなることがあります。

トラックボールを買うのは、それを試してからでも遅くありません。

それでも疲れるなら、マウス以外を疑う

形状を変えても疲れが残るなら、原因はマウスではないかもしれません。

肘の角度

キーボードやマウスに手を置いたとき、肘が直角より深く曲がっているなら椅子が低いか机が高い。逆に伸びぎみなら椅子が高すぎます。この不一致があると、どんなマウスを使っても腕に負担が残ります。

マウスを買い替える前に、椅子の高さを一度だけ調整してみてください。

手首が浮いていないか

キーを打つ間、手首が宙に浮いているなら、その重さを前腕が支え続けていることになります。ここは支えを1枚足すだけで変わる部分です。

まとめ|症状の場所で決まる

マウスの疲れは2種類あり、効くものが違います。

  • 手首の甲側・前腕がだるい → ひねりの疲れ → 縦型マウス
  • 肩・上腕が疲れる/狭い机で何度も持ち上げている → 移動の疲れ → トラックボール

そして、どちらを選ぶにしても慣れの期間があります。買った翌日に「合わない」と判断せず、1週間は使ってみてください。それでも症状が変わらないなら、種類の見立てが違っていたということです。もう一方を試す価値があります。

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