在宅ワーク環境を快適にする方法|効果が大きい順に4ステップ

在宅ワーク環境を快適にする方法|効果が大きい順に4ステップ 在宅ワーク術

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夕方になると首の後ろが重い。集中しようと思っているのに、気づけば同じ段落を三回読んでいる。会社にいたときはこんなことはなかったのに、と思ったことはないでしょうか。

「在宅ワーク 環境」で検索すると、レイアウト12選、便利グッズ35選、といった記事が並びます。読んでいる間はなるほどと思うのですが、読み終わったあとに残るのは「で、自分は何から手をつければいいんだろう」という気持ちだけ、ということが起こります。

並んでいる選択肢が多すぎるからです。そして、そのほとんどが「何かを買う」話から始まっているからでもあります。

この記事では、在宅ワークの環境改善を 効果が大きく、お金がかからない順 に4つのステップへ整理しました。上から順に読んで、自分に当てはまるところだけ拾ってください。前半の2つは、お金をかけずにできます。

在宅ワークがつらいのは「体の負担」と「中断」に分けられる

在宅ワークの悩みは、口に出すと「なんか疲れる」「はかどらない」という漠然とした言葉になります。この2つを混ぜたまま考えるから、打ち手が決まりません。

分けてみると、正体はかなりはっきりします。

  • 「快適じゃない」=体の負担。首・肩・腰・目のどこかに、じわじわ効いてくるものがある
  • 「はかどらない」=中断の回数。集中が切れる回数が多く、切れるたびに戻すのに時間がかかる

体の負担は、モノを変えると減ります。中断は、モノより先に置き方と決めごとで減ります。そして、中断のほうが圧倒的にお金がかからない。だから順番があります。

4つのステップと優先順位

順番 やること かかる費用 主に効くのは
1 机の置き場所を変える なし 中断
2 光と音を整える なし〜少額 体の負担・中断
3 体に当たるところを変える 数千円〜 体の負担
4 中断が起きない仕組みをつくる なし 中断

この表は、費用がかからず効果が大きいものから順に並んでいます

家具メーカーや家電メディアが書いた記事を読むと、いきなり「まずは昇降デスクを」「まずはワークチェアを」と始まることがあります。それも有効な手段ですが、順番としては3番目です。ステップ1と2を飛ばして道具だけ増やすと、置き場所の問題は残ったまま、机の上のものが増えるだけ、ということが起こります。

まずは、お金がかからないところから始めましょう。

ステップ1|机の置き場所を変える

最初にやるべきなのは、机を買い替えることでも、椅子を替えることでもありません。今ある机を、どこに向けて置くかです。費用はゼロで、中断の回数に直接効きます。

背中の後ろを人が通らない位置に置く

集中が切れる原因として見落とされがちなのが、背後の通行です。人が後ろを通ると、視界に入っていなくても意識がそちらに向きます。自分では気づかないうちに、数秒だけ手が止まる。これが一日に何十回も起きます。

理想は、背中を壁に向けて座ることです。難しければ、せめて部屋の出入口を背にしない向きにするだけでも変わります。机の位置を変えられなくても、机の向きを90度回すだけで解決することがあります。

正面に物を置かない

もうひとつは視界です。顔を上げたときに目に入るものが多いほど、意識はそこに引っ張られます。

正面が壁なら、そこに何も貼らない。正面が部屋の続きなら、視線の先に洗濯物やテレビが入らないようにする。カレンダーや付箋を正面に貼っている場合は、横の壁へ移すだけでも違います。「見えるところに置いておかないと忘れる」ものは、正面ではなく手を伸ばせば届く横が定位置です。

そもそも机を置く場所がないとき

部屋が狭くて置き場所の選択肢がない、という場合もあります。折りたたみや壁付けなど、配置そのものを工夫する余地はまだ残っています。

ステップ2|光と音を整える

置き場所が決まったら、次は光と音です。ここまでは、お金をかけずにできる範囲が大きく残っています。

手元が暗いと、姿勢が前に出る

光の話は「集中力が上がる色は何か」という文脈で語られがちですが、在宅ワークで先に効いてくるのはもっと物理的なところです。手元が暗いと、人は無意識に顔を近づけます。顔が前に出れば、首から下は全部その姿勢に引きずられます。

つまり光の問題は、そのまま体の負担の問題につながっています。天井の照明だけで手元が暗いなら、机の上に光源をひとつ足す。それだけで、前のめりになる理由がひとつ減ります。

昼間なら、机を窓に対して横向きに置くのも手です。窓を正面にすると逆光で画面が見づらくなり、窓を背にすると画面に自分の影が落ちます。

生活音は「消す」より「かぶせる」ほうが安い

音は、消そうとすると高くつきます。防音室は現実的ではありませんし、家族に静かにしてもらうのにも限界があります。

現実的なのは、気になる音より少し大きい、意味のない音をかぶせることです。歌詞のない音楽や環境音を小さく流しておくと、突発的な生活音が目立たなくなります。ポイントは、意味を持たない音を選ぶことです。歌詞のある曲やラジオは、言葉として処理してしまうので、書く仕事のときは逆効果になることがあります。

音の発生源が家族なら、機材より先に話し合いのほうが効きます。

ステップ3|体に当たるところを変える

ここまで来て、ようやくモノの話です。体の負担を減らすなら、体に当たっているところから順に変えていきます。目線、手、腰の3か所です。

目線の高さが合っていないと、首から先が全部つらくなる

最初の一手としておすすめしたいのが、画面の高さです。理由は2つあります。ひとつは、机や椅子を買い替えるより安く済むこと。もうひとつは、目線が首・肩・背中と連鎖するため、効果の及ぶ範囲が広いことです。

ノートパソコンをそのまま机に置いて使っていると、画面は目線よりかなり下にきます。すると顔が下を向き、首が前に倒れ、その状態が一日続きます。夕方に首の後ろが重いのは、たいていここが原因です。

画面を持ち上げる台を1枚挟むだけで、この姿勢は変わります。

高さを10cm・15cm・20cmの3段階に変えられるタイプです。ここが固定式だと、自分の座高や椅子の高さに合わなかったときに打つ手がなくなります。調整できるものを選んでおくのが無難です。台の下にキーボードを収められるので、机の上が広くなるという副次的な効果もあります。

なお、ノートパソコンの画面を上げると、キーボードも一緒に上がって打ちにくくなります。台を使う場合は、外付けのキーボードとセットで考えてください。

手(マウス・キーボード)

目線の次は手です。マウスとキーボードは、一日じゅう触り続けている数少ないものなので、合っていないときの影響が長く効きます。

ここで先に確認したいのは、製品を選び直すことではなく 肘の角度 です。キーボードに手を置いたとき、肘が直角より深く曲がっているなら、椅子が低いか机が高い。逆に肘が伸びぎみなら、椅子が高すぎます。肩に来る原因は、マウスやキーボードそのものより先に、この高さの不一致にあることが少なくありません。

高さを合わせてもなお手や肩に来る場合に、はじめて製品選びの話になります。

腰(椅子)

椅子は、買い替える前に調整で変わる余地がかなり残っていることが多いところです。高さ・背もたれの角度・アームレストの位置を一度も触っていないなら、まずはそこからです。

電源やケーブルもまとめたいなら

台を選ぶついでにケーブル周りも片付けたい場合は、電源タップが一体になったタイプもあります。

台の上でスマートフォンを充電したい、机の下のタップまで手が届かない、といった不満があるならこちらが候補になります。ただし、目線の高さを直すという目的だけなら、ここまでの機能は必要ありません。予算を足す価値があるかどうかは、ケーブルの不満が実際にあるかどうかで決めてください。

ステップ4|中断が起きない仕組みをつくる

最後は、ふたたび費用ゼロの話に戻ります。中断は「気をつける」では減りません。気をつけなくても起きない状態を作るほうが続きます。

通知を切るより「見えない場所に置く」ほうが続く

スマートフォンの通知をオフにする、という対策はよく挙がりますが、これは長続きしないことが多い方法です。通知が来なくても、手が伸びるからです。

確実なのは、手が届かないところに置くことです。引き出しの中でも、別の部屋でもかまいません。取りに立つ必要がある状態にしておくと、無意識の一手が物理的に止まります。

オンライン会議で毎回止まるなら

会議のたびに「聞こえますか」「マイク入ってますか」で数分溶けている場合、それは集中力の問題ではなく設定と回線の問題です。

切り分けの順番だけ書いておくと、疑うのは「アプリの設定 → OSの設定 → 機材 → 回線」の順です。多くの人は逆から疑って、いきなりヘッドセットを買い替えます。ところが実際には、アプリ側で入力デバイスが別のものになっているだけ、というケースがかなりあります。買う前に、この4つを上から見てください。

集中そのものが続かないなら

環境を整えても集中が続かない場合、原因が環境以外にあることもあります。時間の区切り方や、仕事の始め方の問題です。

まとめ|順番を守ると、お金をかけずに半分は解決する

在宅ワークの環境改善は、「何を買うか」より先に「どの順番で変えるか」で決まります。

  1. 机の置き場所を変える(費用ゼロ・中断が減る)
  2. 光と音を整える(費用ゼロ〜少額・体の負担と中断の両方に効く)
  3. 体に当たるところを変える(数千円〜・体の負担が減る)
  4. 中断が起きない仕組みをつくる(費用ゼロ)

1と2と4はお金がかかりません。ここを飛ばしてモノから入ると、置き場所の問題を抱えたまま机の上が狭くなる、ということが起こります。

そのうえで、3の最初の一手としては画面の高さをおすすめします。安く、効果の及ぶ範囲が広いからです。

予算を決めて一気に整えたい場合や、本業とは別に副業用の環境を作りたい場合は、それぞれ別の考え方があります。まずは今日、机の向きを変えるところからで十分です。

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