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在宅勤務の昼休みの過ごし方|午後に響かせない4つの切り替え
在宅勤務をしていると、昼休みがそのまま作業の延長になりがちです。パソコンの前に座ったまま片手で食事をとり、気づけば午後の仕事が始まっている——。こうした過ごし方を続けていると、午後になって集中が続かない、体が重い、なんとなくやる気が出ない、といった状態に悩まされます。
出社していたころは、席を立って同僚とランチに行く、コンビニまで歩く、といった動きが自然と休憩をつくっていました。ところが在宅勤務では、その「席を離れる」きっかけが丸ごと消えてしまいます。だからこそ、昼休みの過ごし方は意識してつくる必要があります。逆にいえば、ちょっとした工夫で午後の質を自分でコントロールできる、ということでもあります。
難しく考える必要はありません。高価な道具をそろえたり、生活を大きく変えたりしなくても、休み時間の使い方をほんの少し見直すだけで、午後の集中はぐっと戻りやすくなります。ポイントは、休みのあいだに「仕事から離れる」ことと「午後へ戻る合図をつくる」ことの両方を、無理のない形で組み込むことです。
この記事では、昼休みの過ごし方を少し変えるだけで、午後の仕事に響かせないための考え方を整理します。昼食後の眠気そのものへの対処は在宅勤務で午後に眠くなるときの対策にゆずり、ここでは「休み時間の使い方」に絞ります。柱は次の4つです。
一度、仕事から完全に離れる
まず大切なのは、昼休みのあいだだけでも仕事から完全に離れることです。在宅勤務では通勤も外出もないため、意識して離れないと、体は休んでいても頭がずっと仕事モードのままになります。午前中に手こずった作業のことを考えながら食事をしていては、休んだ実感が持てず、午後もその重さを引きずったまま続いてしまいます。
離れるためのコツは、大きく分けて三つあります。
一つ目は、画面を見ないことです。昼休みにニュースやSNS、動画を見てしまう人は多いのですが、それでは目も脳も休まりません。仕事で一日中モニターを見ているうえに、休憩でもまた別の画面を見つめていては、目の疲れはたまる一方です。食事のあいだはスマートフォンもいったん伏せておき、意識して目を画面から離しましょう。遠くをぼんやり眺めるだけでも、目のこわばりはやわらぎます。
二つ目は、場所を変えることです。作業机とは別の場所で食事をとるだけで、頭の切り替えがしやすくなります。同じ椅子に座り続けていると、脳は「まだ仕事中」と勘違いしたままです。ワンルームで場所を分けるのが難しい場合でも、椅子から立ち上がって窓際やソファ、別の椅子に移るだけで、気分はずいぶん変わります。
三つ目は、外の空気に触れることです。可能なら少し外に出る、難しければ窓を開けて空気を入れ替えるだけでも構いません。日の光を浴びて外気に触れることは、午後に向けて頭を切り替える自然な合図になります。ずっと同じ部屋にこもっていると時間の感覚があいまいになりますが、外の明るさや風を感じると、気持ちが一度リセットされます。
在宅勤務は、仕事と私生活の境目が消えやすい働き方です。境目のつくり方そのものに悩んでいるなら、在宅勤務で仕事と私生活を切り替える方法もあわせて読んでみてください。昼休みの切り替えと同じ発想が、一日の終わりの区切りにも役立ちます。
食べ過ぎず、軽く体を動かす
昼食の内容と量も、午後の調子を大きく左右します。おなかいっぱいまで食べると、消化にエネルギーが向かい、午後に体が重くなったり、頭がぼんやりしたりしがちです。満腹まで食べず、腹八分でとどめておくくらいが、午後の仕事にはちょうどよいでしょう。重たいものをおなかいっぱい食べた日ほど午後がつらい、という感覚に心当たりがある人は多いはずです。
在宅勤務は、そもそも体を動かす機会が少なく、昼食後もそのまま座り続けてしまいます。動かないまま消化にエネルギーが取られると、だるさはいっそう強くなります。だからこそ、休みのあいだに軽く体を動かすことをおすすめします。激しい運動は必要ありません。立ち上がって伸びをする、部屋のなかを少し歩く、肩や首をゆっくり回す、その場で足踏みをする——その程度で十分です。体を動かすと血のめぐりがよくなり、こわばった体がほぐれて、食後のだるさがやわらぎます。
飲み物にも少し気を配ると、午後がぐっと楽になります。冷たいものを一気に流し込むより、温かいお茶や常温の水をゆっくり飲むほうが、体への負担が軽くなります。仕事に集中していると水分をとり忘れがちなので、昼休みのうちに一度しっかり水分を補っておくと、午後の頭のはたらきも安定します。
座りっぱなしそのものが気になる人は、在宅勤務の運動不足を解消する方法で、休憩以外の時間の体の動かし方もまとめています。あわせて取り入れると、一日を通して体が軽くなり、夕方まで集中が続きやすくなります。
短い休息と、午後への切り替えの合図をつくる
体を動かしたら、残りの時間で短い休息をとります。ここで大事なのは、休息をだらだらと引きのばさないことです。休みが長引くと、かえって頭がぼんやりして、仕事に戻りにくくなってしまいます。せっかく休んだのに、腰が重くて午後の立ち上がりが遅れる、というのはよくある失敗です。
そこで役に立つのが、午後への切り替えの合図です。休みの終わりに毎回おなじ動作をはさむと、頭が「ここから仕事だ」と認識しやすくなります。たとえば、机の上を軽く片づける、コップに飲み物を注ぐ、カーテンや窓を開けて光を入れる、深呼吸をひとつする、といった小さな動作で構いません。通勤していたころの「席に着く」瞬間の代わりになる合図を、自分でつくるイメージです。
合図は複雑である必要はなく、むしろ毎日おなじことを繰り返せるものほど効果的です。単純だからこそ習慣として身につき、意志の力に頼らなくても、自然と午後の仕事へ入っていけます。あれこれ盛り込むと続かないので、まずは一つだけ決めて、それを毎日繰り返すところから始めるとよいでしょう。
昼休みの時間を固定する
最後に、これらを続けるための土台になるのが、昼休みの時間を固定することです。在宅勤務では、キリのいいところまでやってから休もうとして、休憩がずるずると後ろにずれがちです。すると空腹をがまんして集中が切れたり、逆に休むタイミングそのものを逃して、気づけば夕方になっていたりします。
毎日おなじ時間に昼休みを始めると決めておくと、体のリズムが整い、午後の立ち上がりも安定します。仕事の途中であっても、時間になったらいったん手を止める——この区切りが、午前と午後をきちんと分ける線になります。会議が長引いて時間どおりに休めない日もありますが、その場合は「終わったらすぐ休む」と決めておけば、休憩を後回しにし続けずにすみます。
予定表に昼休みの時間をあらかじめ入れておくのも有効です。自分の意識だけに頼らず、スケジュール上に休憩の枠を確保しておけば、まわりにも「この時間は離席している」と伝わり、守りやすくなります。決まった時間に休む習慣ができると、午前は午前で集中して片づけよう、という気持ちにもつながります。
昼休みに誰とも話さない日が続いて気持ちが沈む、という場合は、休み方だけでなく人と関わる機会そのものを設計し直すほうが効きます。考え方は在宅ワークで孤独を感じるときの対処法にまとめています。
まとめ
昼休みは、ただ食事をとるだけの時間ではなく、午後の自分を整えるための時間です。今日から意識したいのは、次の四つです。
- 一度、仕事から完全に離れる——画面を見ない・場所を変える・外の空気に触れる
- 食べ過ぎず、軽く体を動かす——腹八分にとどめ、立ち上がって血のめぐりをよくする
- 短い休息と切り替えの合図をつくる——だらだら続けず、おなじ動作で午後へ入る
- 昼休みの時間を固定する——毎日おなじ時間に区切り、体のリズムを整える
どれも特別な道具は要りません。まずは今日の昼休みに、「画面を閉じて席を立つ」ことだけでも試してみてください。それだけで、午後の始まりの感覚が少しずつ変わってくるはずです。小さな切り替えを積み重ねることが、一日を最後まで気持ちよく走りきる助けになります。
※この記事の内容は執筆時点の一般的な考え方にもとづくものです。体調や生活環境には個人差があり、効果を保証するものではありません。
参照した公式情報(取得日 2026-08-30)
- 厚生労働省「休憩時間は法律で決まっていますか。」 — 労働基準法第34条により、労働時間が6時間を超え8時間以下の場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩を与えなければならないとされており、昼休みに確保できる時間の前提として参照しました。
- 厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」 — テレワークの中抜け時間の取扱い(把握する場合は休憩時間として扱い終業時刻を繰り下げる等)や、労使協定により休憩の一斉付与の原則を適用除外にできることが示されており、昼休みの時間を固定する話の制度面の前提にしました。
- 厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」 — 一連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業までに10分〜15分の作業休止時間を設け、一連続作業時間内に1〜2回程度の小休止を設けるよう指導することとされており、短い休息の取り方の目安にしました(令和3年12月1日一部改正版)。


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