在宅ワークの声が家族や隣に漏れる・部屋が響くときの吸音対策|貼る場所と選び方

在宅ワークの声が家族や隣に漏れる・部屋が響くときの吸音対策|貼る場所と選び方 在宅ワーク術

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在宅ワークの声が家族や隣に漏れる・部屋が響くときの吸音対策|貼る場所と選び方

在宅で会議をしていると、「自分の声が家族に丸聞こえだった」「相手から”声が響いて聞き取りにくい”と言われた」ということが起きます。この記事で扱うのは、自分の部屋の側で声漏れや反響を抑える話です。

なお、マイクが拾う生活音を相手に届けないための対策(マイクの位置やミュートの使い方)は、Web会議の生活音を減らす方法で別に整理しています。あわせて読むと、どちらを直せばいいのかがはっきりします。

最初に知っておきたい「吸音」と「遮音」の違い

対策を始める前に、言葉の整理をしておきます。ここを混同すると、買ったのに期待した効果が出ない、ということが起きます。

吸音は、部屋の中で音が反射して響くのを抑えるはたらきです。壁や床で音が跳ね返ると、声がこもって聞き取りにくくなります。吸音材はこの反響を和らげ、声をクリアにする方向に働きます。

遮音は、音を壁の向こうへ通しにくくするはたらきで、こちらは重くて密度の高い材料が担当します。

家庭でできる吸音対策は、あくまで反響を減らし、漏れをいくらか和らげる範囲です。壁一面に貼っても声がまったく外に出なくなるわけではなく、完全に音を止めるのは簡単ではありません。音は壁そのものだけでなく、ドアや窓のすき間、換気口などからも回り込んで漏れるため、パネルを貼るだけで「完全防音」になると考えると期待外れになりがちです。まずは「響きを抑えて、声を聞き取りやすくする」「漏れを少し軽くする」くらいの現実的なゴールから始めるのがおすすめです。

とくに在宅ワークで多いのが、部屋が響いて相手に声が聞き取りにくいと言われるケースです。フローリングや白い壁、家具の少ない部屋は音が跳ね返りやすく、マイクが反響ごと拾ってしまいます。この「響き」は吸音材が比較的得意とする領域で、口元まわりの反射を抑えるだけでも、こもった感じが和らぐことがあります。

まず「どこに貼るか」を決める

吸音材は、やみくもに壁全体を覆うより、効く場所から貼るほうが手軽です。

狙いたいのは、声の出どころである口元に近い壁と、その声が跳ね返る向かい合う面です。デスクに座って正面になる壁、その背後の壁を優先すると、自分の声の反射を拾いやすい位置を先に押さえられます。ドアや窓の周りは音が漏れやすいので、気になる場合はそのあたりも候補になります。

ある製品の説明では、しっかり効果を出すには壁の広い面積(目安として7割程度)を覆うことが推奨されています。とはいえ最初から全面を埋める必要はありません。口元まわりの数枚から始めて、足りなければ足す、という進め方で十分です。反響を抑えたいのか、それとも隣室への漏れを減らしたいのかで、優先する面も変わります。響きが気になるなら向かい合う壁、漏れが気になるなら声が向かう先の壁を先に押さえると、少ない枚数でも体感しやすくなります。

選ぶときの3つの軸

製品を選ぶときは、次の3点を見ると迷いません。

1. 素材と厚み。 よく使われるのはポリエステル繊維のフェルトタイプと、木の板を組み合わせたパネルタイプです。一般に密度が高く厚みがあるほど扱える音域が広がるとされ、製品ごとに密度や厚みが数値で書かれています。

2. 貼る場所を傷つけない固定方法。 賃貸では、あとで剥がせることが大前提です。細いピンで留めるタイプ、画鋲で留めるタイプ、貼ってはがせる両面テープのタイプがあります。

3. 見た目。 居室に貼るものなので、部屋になじむ色や質感かどうかも実用に直結します。

賃貸で気軽に試すなら:ピン留めのポリエステルパネル

まず1種類から試すなら、壁を大きく傷めずに設置できるポリエステル製のパネルが扱いやすいです。

こちらは30cm×30cmの吸音パネルで、密度は約200kg/m³、難燃・防湿仕様と記載されています。付属の虫ピンで留める方式なので、賃貸でも壁へのダメージを抑えつつ設置・取り外しができるのが利点です。粘着テープと違って貼り跡が残りにくく、位置を変えたいときにやり直しやすいのも、最初の一歩として扱いやすいところです。12枚・24枚・36枚から枚数を選べるので、まず口元まわりに数枚、様子を見て買い足す、という始め方に向いています。

薄く目立たせず貼りたいなら:フェルトボード

厚みを抑えて、壁からの出っぱりを目立たせたくない場合は、薄型のフェルトボードが候補です。

サイズは30cm×30cm、厚みは0.9cmで、100%ポリエステル繊維・密度230kg/m³と記載されています。両面テープが付属し、カラーはホワイトやライトグレーなど複数から選べます。薄いぶん壁との一体感を出しやすく、色を壁紙に合わせれば部屋の印象を大きく変えずに設置できます。ただし両面テープは製品や壁紙の相性によっては剥がすときに跡が残ることもあるため、賃貸で心配な場合は、貼ってはがせるタイプのテープを別に用意して様子を見ると安心です。

見た目も整えたいなら:木質のリブパネル

打ち合わせの背景に映る壁でもあるので、インテリアとして見せたいという人には、木の質感を生かしたパネルもあります。

こちらは約1200×300mm・厚み約11mmのリブボードで、1箱4枚(約1.44平米)入り、素材はMDF板とポリエステルの組み合わせです。T型画鋲が付属し、賃貸でも壁面に設置できると記載されています。1枚が縦格子のストライプ状で、面としてまとめて貼ると壁の一部を落ち着いた印象に整えられます。カメラに映る背景も兼ねる壁なら、機能とインテリアを両立させたいという場面で選択肢になります。価格は上の2つより上がるので、まず小さく試してから面を広げたい人向けです。

貼るときのちょっとしたコツ

同じ枚数でも、貼り方で体感は変わります。1か所にぎゅっと固めるより、口元まわりの壁と向かい合う壁に分けて配置したほうが、反射の跳ね返りを拾いやすい面を押さえられます。

角(壁と壁が出会う入隅)や、机の正面の目の高さあたりは、声が集まりやすい位置です。まずはそのあたりから貼り、話しながら自分で声のこもり具合を確かめて、気になる面に足していくと無駄が出にくくなります。設置前に、貼りたい面のホコリや油分を軽く拭き取っておくと、テープやピンの保持も安定します。

それでも漏れが気になるときは

吸音材で反響を抑えても、声そのものが壁の向こうへ伝わるのを完全には止められません。壁の向こうへの伝わりを本格的に抑えたいなら、重くて密度の高い遮音シートを重ねる方法もありますが、施工の手間が増え、賃貸では扱いにくくなります。まずは吸音で響きと軽い漏れを抑え、それでも足りない分は別の発想で補うのが現実的です。漏れが気になるときは、そもそも相手に届く生活音の側を減らす発想も効きます。マイクの位置やミュートの使い分けはWeb会議の生活音を減らす方法に、家族と時間や場所を住み分ける工夫は子どもや家族に邪魔されずに在宅ワークする方法にまとめています。声だけでなくキーボードの打鍵音が気になる場合は、キーボードの打鍵音がうるさいときの対策もあわせてどうぞ。

逆に、静かすぎて家族の生活音が耳につく、会議のない時間に集中しきれないという場合は、音を消すのではなく別の音で覆う手もあります。選び方と使い方は作業用BGM・環境音で集中する方法にまとめているので、吸音対策とあわせて部屋の音環境を整えてみてください。

まとめ

  • この記事の対象は「自分の部屋で声漏れ・反響を抑える」こと。相手に届く生活音の対策とは分けて考える
  • 吸音は反響を和らげるはたらき。完全に音を止めるものではないので、手軽な範囲で期待する
  • 貼る場所は、口元に近い壁と向かい合う面から。全面を埋めなくても、効く位置から始めればよい
  • 選ぶ軸は「素材と厚み」「賃貸で剥がせる固定方法」「見た目」の3つ

※価格やスペックは記事作成時点で参照した商品情報にもとづきます。最新の内容は各商品ページでご確認ください。

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