狭い部屋のパソコンデスクの選び方|幅で選ぶと奥行きが決まる

狭い部屋のパソコンデスクの選び方|幅で選ぶと奥行きが決まる デスク環境

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奥行きが取れないなら、幅を広くして作業スペースを確保しましょう——デスクの選び方を調べると、こういうアドバイスが出てきます。

理屈としては分かります。面積を確保したいのだから、片方が足りないならもう片方で稼ぐ。もっともです。

ところが、実際に商品を探すとこうなります。幅80cmのデスクを選ぶと、奥行きは45cmしか選べない。幅を広げたければ、奥行きも一緒に深くなる。

なぜかというと、製品の幅と奥行きは、独立していないからです。私たちが自由に組み合わせられるものではありません。

この記事では、その前提のうえで、狭い部屋のデスクをどう選ぶかを整理します。結論から言うと、選ぶ順番を逆にする必要があります。

幅と奥行きは、役割が違う

まず、2つの寸法が何を決めているのかを分けます。

  • ——その机が部屋に入るかを決める
  • 奥行き——その机が使えるかを決める

デスクを探すとき、ほとんどの人は部屋の空きを測って「ここに置けるのは幅◯cmまで」と決めます。そして、その幅で商品を絞り込みます。

自然な手順に見えますが、これは「置けるかどうか」だけを決めている状態です。置けても使えなければ意味がありません。

そして「使えるかどうか」を決めているのは、幅ではなく奥行きのほうです。

幅を決めると、奥行きが勝手に決まる

ここが本題です。

製品は、幅と奥行きをセットで持っている

実際の商品で見てみます。

このデスクは3つの幅から選べます。ただし、幅ごとに奥行きが決まっています。

選べるモデル 奥行き
幅80cmモデル 80cm 45cm
幅100cmモデル 100cm 50cm
幅120cmモデル 120cm 60cm

見てのとおり、幅を狭くすると奥行きも浅くなります。この製品に限った話ではなく、多くのデスクが同じ構造です。天板は長方形で、幅が縮めば全体が縮みます。

つまり、「部屋が狭いから幅80cmまで」と決めた瞬間、奥行き45cmが自動的に確定します。自分で選んだつもりはないのに、決まってしまう。

そして冒頭のアドバイス——「奥行きが取れないなら幅を広く」は、この構造の前では成立しません。幅を広げれば、奥行きも一緒に深くなるからです。奥行きが取れない部屋には、そもそも幅広のデスクも入りません。

だから、順番を逆にする

やるべきことは単純です。

  • ❌ 部屋の空きを測る → 幅を決める → 奥行きは成り行き
  • 必要な奥行きを決める → その奥行きを持つモデルを見る → その幅が部屋に入るか確認する

奥行きを先に決めておけば、「置けるけど使えない机」を買わずに済みます。そして、そのモデルの幅がどうしても入らないと分かったときに、初めて別の手を考えます(後述します)。

必要な奥行きの出し方

では、必要な奥行きはどう決めるのか。

数字を覚えるのではなく、自分で測る

「ノートPCなら◯cm、モニターなら◯cm」という目安は、いろいろな記事に載っています。ただ、それはあなたの機材の寸法ではありません。自分で測ったほうが確実です。

いま使っている机の上で、メジャーを当ててください。

  • ノートPCだけで作業する場合——本体の奥行き + 手前に手のひらを置く帯。この2つを足した長さ
  • 外付けモニターを使う場合——モニタースタンドの底面の奥行き + キーボードの奥行き + 手前の帯

これで出た数字が、あなたに必要な奥行きです。誰かの目安より、この数字を信じてください。

奥行きは「節約」できる

ここでもうひとつ。奥行きが足りないときの答えは、幅広にすることではありません

上の計算で分かるとおり、外付けモニターを使う場合、奥行きの多くを食っているのはモニタースタンドの底面です。ここを消せば、必要な奥行きはまるごと縮みます。

消す方法があります。モニターを机から浮かせることです。そうするとスタンドの底面がゼロになり、その分がそのまま作業面に変わります。奥行きが浅い机でも、モニターを置いた作業が成立するようになります。

奥行きが足りないなら、奥行きを使わない置き方にする。これが正しい順番です。

もっと詳しい寸法の話

奥行きを何センチにすべきか、という寸法そのものについては、視距離や姿勢の観点からも考える余地があります。ここは別に整理しています。

見落とされる第3の変数:高さ

幅と奥行きの話で終わっている記事がほとんどですが、もうひとつ大事な寸法があります。高さです。

高さが合わないと、奥行きも幅も無意味になる

机が高すぎると、肩が上がったまま固定されます。低すぎると、背中が丸まります。どちらも、天板がどれだけ広くても解決しません。体が机に合っていない状態だからです。

自分の机が合っているかは、肘で分かります。

  • キーボードに手を置いたとき、肘が直角より深く曲がっている——椅子が低いか、机が高い
  • 肘が伸びぎみ——椅子が高すぎる

どちらでもなければ、高さは合っています。

高さが変えられるものを選ぶ

このデスクは、高さを62cm・68cm・74cmの3段階で変えられます。

一見すると地味な機能ですが、固定式を買ってしまうと、合わなかったときの逃げ道が椅子しかなくなります。椅子を下げれば足が床に届かなくなり、上げれば今度は膝が天板に当たる。机の高さが動かせないと、全部そこにしわ寄せがいきます。

狭い部屋では、そもそも置ける机の選択肢が少なくなります。だからこそ、選べるうちに調整幅のあるものを取っておくほうが安全です。

背が高い人は、これでも足りないことがある

なお、この3段階の最大は74cmです。身長がかなり高い人の場合、いちばん高くしても足りない、ということが起こります。その場合は机の高さの決め方そのものを別に考える必要があります。

また、机を変える前に椅子側で調整できることもかなり残っています。買い替えは、そのあとでも遅くありません。

それでも置けないなら

奥行きから決めた結果、その幅が部屋に入らないと分かった場合。ここで初めて、別の手を考えます。

使うときだけ出す、使わないときは寄せる。こうしたやり方には、それぞれ向き・不向きがあります。また、そもそも机を置く位置や向きを変えるだけで解決することもあります。リビングを家族と共有している場合は、さらに前提が変わります。

いずれも、机そのものの選び方とは別の話になります。

まとめ|奥行きから決めて、幅は受け入れる

狭い部屋のデスク選びは、3つの寸法をこの順で見ます。

  1. 奥行き——使えるかを決める。先に決める。自分の機材を測って出す
  2. ——部屋に入るかを決める。奥行きに連動して決まるので、受け入れる側
  3. 高さ——体が入るかを決める。調整できるものを選ぶ

「奥行きが取れないなら幅を広く」は、製品の作りの前では成立しません。奥行きが足りないときにやるべきなのは、幅を広げることではなく、奥行きを使わない置き方に変えることです。

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