手が大きい人のマウスの選び方|「大きい」は165mmから始まる

手が大きい人のマウスの選び方|「大きい」は165mmから始まる PC・周辺機器

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マウスが小さく感じる。指が余る。無意識に手を丸めて使っている。

そう思って調べると、こう書いてあります。「手が大きい方は、大きめのマウスを選びましょう」。

……大きいって、何mmからでしょうか

そこを書いている記事が、ほとんどありません。だから読者は、自分が「手が大きい人」に該当するのかどうかすら分からないまま、なんとなく大きそうなモデルを探すことになります。

実は、メーカーが数値で定義しています。しかも測り方まで公表しています。この記事では、その数値を示したうえで、選び方を整理します。定規1本あれば終わります。

「大きい手」は165mmから始まる

まず、基準になる数値です。

メーカーが公表している境界

エレコム株式会社が、EX-Gというマウスシリーズについて出したプレスリリース(2023年6月20日)に、こう書かれています。

Sサイズは165mm以下の方、Mサイズは165〜180mmの方、Lサイズ180〜195mm、XLサイズは195mm〜の方にぴったりとフィット

表にするとこうです。

サイズ 対応する手の長さ
S 165mm以下
M 165〜180mm
L 180〜195mm
XL 195mm〜

「大きい手」の入口は、だいたい180mmということになります。それ以上なら L、195mmを超えるなら XL。

ひとつ注意があります。これはエレコムの EX-G シリーズの製品仕様であって、全メーカー共通の規格ではありません。他社は他社の基準を持っています。ただ、自分の手が「マウス業界のどのあたりにいるのか」を知る目安としては十分です。

どこを測るのか

測る場所も、同じリリースに書かれています。

中指の先端から手のひらの下までの長さ

つまり、中指の先から、手首の付け根までです。

やり方は簡単です。定規を机に置いて、その上に手を乗せる。中指の先端を目盛りに合わせて、手のひらの下端の数値を読む。それだけです。30秒で終わります。

なお、エレコムの製品は外箱の側面にサイズ測定用の目盛りが付いているそうですが、店頭で箱を見られない通販では、自分で測るしかありません。

測ってから買う(測る前に買わない)

ここが大事なところです。

「手が大きい」は自己申告です。背が高い、体格がいい、指が長い——そう感じていても、測ったら175mmで M サイズが適合、ということは普通に起こります。

そして、M が適合する人が L を買うと、逆効果になります。マウスが大きすぎると、支えるために握り込むことになるからです。小さすぎるときは指先で支えることになり、大きすぎるときは握り込むことになる。どちらも新しい疲れを作ります。

だから、順番はこうです。測る → サイズを決める → 買う。逆にしないでください。

問題は「合うマウスが無い」ことではない

手が大きい人がマウス選びで苦労する理由は、実はサイズそのものではありません。

多くのマウスはワンサイズ

一般的なマウスは、サイズ展開がありません。そのモデルは、そのサイズしかない。

だから「大きめのモデル」を1つずつ探す旅になります。しかも、この探し方には限界があります。レビューを読んでも、書いた人の手の大きさが分からないからです。「ちょうどよかった」と書かれていても、その人が165mmなのか195mmなのか分からなければ、参考になりません。

サイズ展開のあるシリーズを選ぶ

打開策はシンプルです。同じ形のまま、サイズだけ選べるシリーズを使うこと。

さきほどの EX-G シリーズの、L サイズです。対応する手の長さは180〜195mm。無線(2.4GHz)で5ボタン、静音仕様、抗菌仕様のモデルです。

このシリーズの意味は、形状の設計は共通のまま、サイズだけが違うところにあります。だから「この形が良さそうだけど、自分の手に合うかどうか」という賭けをしなくて済みます。測った数値に合うサイズを選ぶだけです。

試着できない通販では、これがいちばん確実な方法です。

Lで足りないならXLがある

さらに、195mmを超える場合は XL があります。

「大きい手に合うマウスが無い」と感じている人の多くは、選択肢が無いのではなく、サイズ展開のあるシリーズを知らなかっただけ、ということが起こります。

ゲーミングマウスに流れる前に

もうひとつ、手が大きい人がやりがちなことがあります。ゲーミングマウスに流れることです。

理由は分かります。ゲーミングマウスは大きめの製品が多く、選択肢も豊富だからです。実際、それで解決する人もいます。

ただ、事務作業で使うと気になる点が出てきます。光る、ボタンが多い、クリック音が大きい、ケーブルが硬い。会議中に机の下で虹色に光っている、家族が寝ている時間にカチカチ響く、といったことが起こります。

大きさだけを理由にゲーミングマウスへ行く必要はありません。仕事用のシリーズにもサイズ展開はあります。ゲーミングマウスを選ぶなら、大きさ以外の理由(ボタン数やDPI切替)があるときです。この違いは、別に整理しています。

左利きの場合は、さらに絞られる

余談になりますが、左利きの人はもう一段きびしい状況にあります。

EX-G シリーズには左手専用のモデルもあります。ただし、こちらはサイズ展開が右手用ほど広くありません(本記事の執筆時点で確認できた左手用は M サイズのものでした)。

つまり、手が大きくて左利きの場合、「サイズが合う」と「左手用」の両方を満たす製品は、かなり限られます。この場合は、左右対称形状(どちらの手でも使える形)のモデルまで含めて探すことになります。

サイズが合うと、何が変わるか

サイズが合っているかどうかで、手の使い方が変わります。

  • 小さすぎる——マウスを指先で支えることになる。指に力が入り続ける
  • 大きすぎる——手を広げて握り込むことになる。今度は手全体に力が入る
  • 合っている——手を乗せるだけで支えられる。力を入れる必要がない

サイズは、疲れの前提条件です。ここが合っていないと、その上に何を足しても効きにくい。

逆に言えば、サイズを合わせてから形状(縦型にするか、トラックボールにするか)を考えるのが正しい順番です。形状の選び方は、症状によって変わるので、別に整理しています。

なかでもトラックボールは、マウス本体を動かさずに指先でカーソルを動かす形状なので、手の大きさに合わせて動かす距離を気にしなくて済みます。最初の1台の選び方と慣れる手順はトラックボールマウスの選び方と慣れ方|親指式から始めて手首の負担を減らすで解説しています。

サイズを合わせても直らないなら

サイズを合わせたのに、まだ何かおかしい。その場合、原因は別のところにあります。

カーソルが動かしにくい

サイズではなく、設定の問題です。ポインターの速度と加速の設定で、体感はかなり変わります。しかもこちらは費用ゼロで試せます。

肩や腕が疲れる

これはマウスの問題ではありません。腕を空中に持ち上げ続けていることによる疲れです。マウスを何に替えても、腕の重さは変わりません。

手首がだるい、肩に来る

痛みの出る場所によって、効く形状が違います。手首をひねる姿勢がつらいのか、動かす量が多いのか。ここは切り分けが必要です。

ボタンの数や機能で迷っている

サイズが決まったあと、機能で迷うこともあります。ゲーミングマウスと仕事用マウスでは付いている機能が違うので、そこは別の観点になります。

まとめ|定規1本で決まる

  • 中指の先端から手のひらの下までを測る(30秒)
  • 165mm以下=S/165〜180=M/180〜195=L/195〜=XL(エレコム EX-G シリーズの場合)
  • 測る前に買わない。「手が大きい」は自己申告で、測ったら M だったということは起こる
  • 「合うマウスが無い」のではなく、サイズ展開のあるシリーズを知らないだけのことが多い

手の大きさは変えられません。でも、自分の手が何mmかを知っているかどうかは、今日から変えられます。まず、測ってください。

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